Withコロナ時代にオフショア開発から学ぶこと

オフショア開発 お知らせ

こちらの記事が第一回目のコラムとなります。
通常であれば、私が携わっているベトナムオフショア開発の紹介や、自身の自己紹介などを記載すべきところですが、オフショア業界に対する私の希望をこれからお話したいと思います。


2020年当初からの新型コロナ禍による影響は、私が住むベトナム・ハノイの地にも大きな影響を与え、日本側顧客のオフショア会社現地訪問が行われなくなったり、先行き不透明により計画していた新規プロジェクト案件の凍結が相次ぎました。

今も、ベトナムへの海外渡航が困難を極めていて難しい状況であるのは変わらないのですが、視点を大きく変えれば日本側顧客の体質が一気に変わったキッカケになったように思うのです。
例えば、オフショア開発では当たり前の「ビデオ会議ツール」や「チャットツール」を使ってのリモート開発や保守などが、在宅勤務の必要性からやむえず取り組むことになり、結果的に企業内に浸透したように思うのです。

顧客との打ち合わせは勿論のこと、今後のシステム開発はテレワークを前提としたリモートで実施するとなると、オフショア開発との親和性からオフショア開発へのハードル(障壁)が大幅に減るのではないかと期待しています。

私が日本のITベンダーに勤務していた頃、オフショア推進の立場からプロジェクト側に対しオフショア開発に出せる領域が無いか調査依頼した際に、殆ど全てのPMから「保守はセキュリティの関係でリモートは出来ないからムリ」とか、「その仕様は紙の設計書でしかなくそれは複製禁止(電子化不可)だから外部に出せない」と言われ、当時 “出来ない理由を探すんじゃない。”と憤慨していたことを思い出します。それらを全て押し流す力がコロナ禍にはあるように思います。

今や、顧客営業さえもリモートで行う時代です。悲観的な要素の多い新型コロナ禍ですが、本格的なリモート開発の時代がようやく訪れたと捉え、オフショア業界に関係している皆様の追い風になることを願ってやみません。


更に言えることは、日本のIT業界に深く根付いて変えられなかった人月商売(1ヵ月1人でいくら?)も、リモート開発が普及すれば廃れることになりますし、「紙とはんこ」で行われてきた契約も電子契約となり、常に形骸化しやすい契約書自体がすぐに読めるようになることから活用度が増すのではないでしょうか?

リモート開発が”当たり前”になれば、オフショア開発のハードルが明らかに下がり、今までオフショア開発に反対していた方々の根拠が無くなっていきます。例えば、高機能なAI自動翻訳対応のチャットツールや、会議内容の自動通訳&文字起こしなども最近見かけるようになっています。グローバルで使われるプロジェクト管理ツールも進化した良いものが次々と現れてきています。

10年ほど前の中国でのオフショア開発を経験した私から見て、新時代のベトナム・オフショア開発は皆さんが思うほど悲観的にならなくても良いと思っているのです。当時と比べて技術革新は明らかに進んでいます。

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